5.天竜川
私の旅の原点は天竜川です。
静岡県西部の天竜川下流域に住む私・稲生にとって、天竜川は河原で遊んだりした結構身近な存在であり、東海道線の鉄橋を渡る時など、いつまでも終わらないかのような長い時間聞こえるレールの音が印象的な大河であります。
釜口水門
私が天竜川の起点となる諏訪湖の釜口水門から、最下流の遠州灘河口まで、夢中になって橋やダムを巡っていったのは、今から9年前の平成14年の事ですが、実はそれまでは静岡県北部の佐久間ダムまでしか行ったことがなく、それから上流の地域は、ほとんど未知のエリアであったのです。
もちろん、中央道の辰野あたりで知らぬ間に天竜川を跨いでいたり、諏訪湖の上諏訪温泉のホテルに宿泊したり、また天竜峡の川下りに行ってみたりと、観光資源としての関わり合いはあったのですが、愛知県の旧富山村への訪問や長野県伊那谷の天竜川と、真正面から対峙したことはありませんでした。
佐久間ダムを渡った先の旧富山村へ向かう長野・愛知・静岡県道1号線は、天竜川右岸に沿ってどこまでも続く道ですが、最初の数キロこそ、砂利を運ぶトラックとすれ違うことがありましたが、そこから先の10キロ強の道のりでは、民家などは全くなく完全なる一人旅となり、私が都合3度足を運んだ際には、対向車も後続車も何もなく、特に最初の訪問時には、道の真ん中にあった枯れ枝が車体に絡んだりして、ここで単独事故にでもあったらどうなっちゃうことだろうかと、大変不安になったものです。
平神橋
この旧富山村地域から、峡谷を抜ける飯田市の天竜峡駅あたりまでの川の水の色は、とても青々として、下流域では到底見られない、深々とした色です。天竜峡を抜けて、伊那谷と呼ばれるエリアでは、両側に南アルプスと中央アルプスを望むことができ、駒ヶ根市のキャッチフレーズ‘アルプスがふたつ映えるまち’は大変納得がいくものがあります。
辰野の町あたりから起点の釜口水門に至るまでは、どなたかが‘まるで赤子の手をひねるような’と形容していましたが、とってもかわいらしい小川となっています。下流域で延長1キロを超える大河を意識しながら暮らしてきたものにとって、ここでは生まれたばかりの赤ん坊の川を見ることができました。
そんな、下流から上流への変化を目の当たりにして、天竜川探索は終えたのですが、それに気をよくして、西は矢作川・豊川、東は大井川・安倍川・富士川・狩野川・相模川と探索を進めていったのです。
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