16.天竜川下りに思う
天竜浜名湖鉄道が川下り事業からの撤退を決定しました。
今年8月に、浜松市天竜区の天竜川で、同社の川下り船で5人の死者を出した転覆事故の結末です。
船明(ふなぎら)ダム下流の日明(ひあり)から、鹿島橋下流の旧・天竜閣プリンスランドまでの僅か数キロの川下りは、落差もなく、ほとんど穏やかな川を下っていくので、地元の者としての感想としては、‘魅力のない’川下りに映っていました。実際、長野県伊那谷の天竜峡川下りは経験しているのに、この川下りを利用したことはありませんでした
天竜閣プリンスランドが廃業したあとに、天竜川下りの事業が地元・第三セクターの天竜浜名湖鉄道に変わったのも、何となく知っていた程度でしたが、天竜浜名湖鉄道(通称:天浜線)は、この川下り事業をそのまま引き継いだだけで、本腰は入れてなかったのでしょう。
実は、天浜線の名倉社長とは知り合いです。愛称:ゴンちゃといい、頭のいい方です。遠州鉄道の取締役で、これまでバスや鉄道部門の他に、保険部門・百貨店・ホテルコンコルドと様々な部署での経験を積んできた方です。天浜線の経営の立て直しのため、第三セクターの天浜線とは何の資本関係もない遠州鉄道から派遣されて来た方で、天浜線の鉄道本体については、貸切列車のイベント実施や転車台の観光資源化など、様々な処方箋を放ち、黒字へと導いてきましたが、川下り事業へのメスは入れ忘れていたのか、大きな落とし穴が待ち受けていました。
天竜川下りがなくなるのは寂しい限りですが、この事業が天浜線のお荷物になって行くのを回避したことで、天浜線が存続するのならば、賢明な判断だったと思います。
※20.4.25写真追加
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