147.『百円貯金で殺人を』・・・西村京太郎
著名な推理作家・西村京太郎氏の近作に、標題の『百円貯金で殺人を』というタイトルの作品があります。
この作品は祥伝社ノン・ノベル『十津川直子の事件簿』に収録されている4作品の一つで、裏表紙にその概要が記されていて、1番目に収録されているほどのメイン作品の扱いです。
それで、何を言いたいのかというと、その本に記載されている“百円貯金”の方法が、いささか変わっている、というよりも、あり得ない方法で書かれているのです。
裏表紙の作品概要によると、「全国の郵便局をめぐり百円の預金通帳を作る“局メグ”が趣味の・・・」とされていて、私の知っている局メグとは、いささか異なっているばかりか、1人1通帳が原則の為に、通常預金の通帳を各局で作成することは、絶対に出来ません!
作品のタイトルにするほどのことならば、もう少し事実を取材されてから、書かれてはいかがでしょうか。このあたりのことは、ウィキペディアあたりでも、たやすく調べ上げることができる事柄ですし、何より郵便局に1度でも取材に行けば、すぐに不可能であることが判ります。
ということで、さっそく異議申し立ての文を書評という形で、祥伝社のHPより送信しておきました。
『十津川直子の事件簿』
http://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396208967
話変わりますが、この作品については、ミクシイ上のマイミクさんから教えていただきました。もちろん、その方も異議を唱えております。
それで、このマイミクさんがこの正月に局メグに関する本を自費出版されましたので、ここで紹介させていただきます。
タイトル:『郵便局に行こう』
http://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-13211-2.jsp
よろしかったら、ご購入の上、一読してください。
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