604.多田武彦先生が死去
男声合唱界の巨匠・多田武彦先生がご逝去なさいました。亡くなられたのは、昨年12月12日で、享年87歳でした。
多田先生におかれましては、心よりご冥福をお祈り申し上げいたします。
男声合唱をやっていた者にとっては、多田武彦先生なくしては、合唱が成り立たないほどの数々の名曲を作り出しており、男声合唱団・グリークラブのメンバーは、これらの曲を合唱することで、誇り高く晴れ晴れとした充実感を醸し出す、そんな男声合唱の醍醐味を創り出してくださった作曲家です。
京大男声合唱団の学生指揮者として活躍後、富士銀行(現・みずほファイナンシャルグループ)勤務の傍ら、作曲活動を続けられた‘日曜作曲家’でしたが、多田作品なくして男声合唱は語れないほどの数々の作品を発表されました。
男声合唱組曲ベースで94の組曲。男声以外に19の組曲。単曲ベースに直すと719曲だそうです。
私が静大グリークラブに入部して、初めて出合ったのが『柳河風俗詩』です。そして『富士山』『雨』『雪明りの路』『中勘助の詩から』『草野心平の詩から』『三崎のうた』『木下杢太郎の詩から』などの男声合唱組曲に取り組むことができたことは、大変光栄なことでした。
静大グリーを卒団して、すでに40年。男声合唱曲で思い出すことができるのは、そのほとんどが多田作品です。
実は、あの昨年10月の「志戸平温泉」以来(NO.583参照)、男声合唱の観賞をするというマイブームが訪れてきており、年末年始でも、関学グリーを中心とした多田作品を、ひたすらYouTubeで聴いていたのでした。
次回は、私が今、お気に入りの多田作品のひとつ『吹雪の街を』について、述べていくことにいたします。
※多田先生自ら「臨終における鎮魂歌」として作ったと言わしめた、男声合唱組曲『雨』その6「雨」をお聴きください。(1967.5.28初演、多田氏36歳時の作品です。)
https://www.youtube.com/watch?v=uC2IyshbyE4
※歌詞は こちら
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