1054.東男と京女・後編
前の記事の続きです。東男の次は京女についてです。
京都府には京田辺市と京丹後市の他に京丹波町というのもあります。
京田辺市・・・H9(1997)4.1に綴喜郡田辺町が市制施行したもの。一旦、田辺市になり、即日、京田辺市に改称している。和歌山県田辺市(1942.5.20市制施行)との同名回避で京田辺市とした。
京丹後市・・・H16(2004)4.1に中郡峰山町・竹野郡丹後町ほか4町が合併し市制施行したもの。丹後町は中心部とは離れており、広義の丹後地区の前に京都府下にあるという意味で‘京’を付けたもの。
京丹波町・・・H17(2005)10.11に船井郡丹波町ほか2町が合併したもの。合併前の丹波町と区別する意味で頭に‘京’を付けたもの。
京田辺市は、同名回避として京都府の意味の‘京’を付けていますが、京丹後市・京丹波町は同名なものはなく、京都府下であることを強調したかったようです。
それでも京丹波町の場合は、丹波国は兵庫県・京都府の両県に跨っており、H16(2004)11.1には兵庫県丹波市が氷上郡6町の合併により誕生していることもあり、ある意味同名回避として、丹波市との混同を避けたとも言えましょう。
同名回避には、旧国名を付けるケースや東西南北を付けることが一般的ですが、大阪狭山市のように府名を付けるケースもあり、京田辺市・京丹後市・京丹波町は県名を付けるところを、京都だけが許される漢字一文字の‘京’をステイタスのように付けたものと考えております。
すなわち、京都田辺市・京都丹後市・京都丹波町ではなく京田辺市・京丹後市・京丹波町なのであります。冒頭のお題でも、京都女とは決して言いませんよね。あくまでも京女なのです。
以上が「東男と京女」の話題でしたが、局メグが停止する5月に入るにあたって、同名回避の例としての旧国や東西南北を付けるお話しや、ひらがな市名、その他、市名にまつわる考察など、折を見て記事にしてみたいと思っています。
※写真は、京田辺市の中心局・山城田辺郵便局。和歌山県田辺郵便局との同名回避として、ここでは旧国名を付けております。(H22.3.10訪問)
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