1058.‘ひらがな市名’の是非-その2-
前の記事の続きです。列挙した市名を参考にしながら、読んでみて下さい。
一覧表によると31市もあるのですが、とりあえず伊豆の国市・紀の川市は除きます。‘の’は格助詞だそうです。この両市も、自分が‘ひらがな市名’とは思っていないことでしょう。むしろ、大相撲の‘しこ名’のような地名といったジャンルですね。
一番最初のひらがな市となったむつ市は、昭和の大合併の最中に発生した市ですね。ひらがな市名の歴史における、栄えある日本で最初の‘ひらがな市名’として、今も君臨しています。
続く、いわき市・えびの市・つくば市の3市は、昭和後期における広域合併の結果、ひらがな市名を選択したものと思われます。ここまでの4市の設置により、広域合併において、なにかと揉めるもととなっている市名問題解決策のモデルケースとして、後発の広域合併の先駆けとなったと言ってよいでしょう。
平成初期のひたちなか市・あきる野市も同様です。これらは2市もしくは1市1町の合併により発生しております。
ここまでの6市を整理してみます。
田名部町・大湊町の2町⇒(1959.9.1合併市制)大湊田名部市⇒(1960.8.1改称)むつ市⇒川内町・大畑町・脇野沢村の2町1村編入(2005.3.14)
平市・磐城市・常磐市・内郷市・勿来市・四倉町・遠野町・小川町・好間村・三和村・田人村・川前村・久之浜町・大久村の5市4町5村⇒(1967.10.1合併市制)いわき市
飯野町・加久藤町・真幸町の3町⇒(1966.11.3合併)えびの町⇒(1970.12.1市制)えびの市
谷田部町・豊里町・大穂町・桜村の3町1村⇒(1987.11.30合併市制)つくば市⇒筑波町の編入(1988.1.31)⇒茎崎町の編入(2002.11.1)
勝田市・那珂湊市の2市⇒(1994.11.1合併)ひたちなか市
秋川市・五日市町の1市1町⇒(1995.9.1合併)あきる野市
次は、さいたま市です。
県庁所在地である浦和市と隣接の大宮市・与野市の3市が合併して、さいたま市が誕生し、2年後に政令指定都市となりました。上記同様に整理した書き方では、
浦和市・大宮市・与野市の3市⇒(2001.5.1合併)さいたま市⇒(2003.4.1政令市施行)西区・北区・大宮区・見沼区・中央区・桜区・浦和区・南区・緑区の9区設置⇒岩槻市の編入(2005.4.1)岩槻区設置、計10区となる
長くなりました。その3に続きます。
« 1057.‘ひらがな市名’の是非-その1- | トップページ | 1059.‘ひらがな市名’の是非-その3- »
「地理ネタ」カテゴリの記事
- 1254.日南市・串間市・志布志市(2024.04.26)
- 1209.『おいらせ』、『鬼怒川』、『富士川』など(2023.11.16)
- 1146.『21大都市』(2023.03.22)
- 1061.‘ひらがな市名’の是非-その5-(2022.05.20)
- 1060.‘ひらがな市名’の是非-その4-(2022.05.17)
コメント