1209.『おいらせ』、『鬼怒川』、『富士川』など
10月の最後の青森遠征においては、散策などをする時間は取れませんでしたが、奥入瀬渓谷の紅葉を愛でてきました。
青森県と秋田県との境界に位置する十和田湖からの唯一の流出河川が、この奥入瀬川であります。
青森県を流れ太平洋に注ぐ二級河川で、十和田湖の子ノ口(ねのくち)から北東に流れ、十和田市焼山で東に流れを変えて、十和田市街地の南側を通過して、上北郡おいらせ町と八戸市の境界で太平洋に注ぐ川であります。(以上、「奥入瀬川」wikiより)
一般的に有名なのは最上流の奥入瀬渓谷ですので、河口付近の町の名を『おいらせ町』というのは、理屈ではわかるのですが、やや違和感があります。‘おいらせ’と名の付く町が、こんな海岸付近にあるのか?と。
同様な感想を持つ例で、私・稲生の頭の中に浮かぶのが、『鬼怒川』であります。
関東平野東部を北から南に流れ利根川に合流する一級河川であり、利根川の支流では最も長い河川です。名称は当初は毛野国を流れる川として「毛野川」、中世から近世は「衣川」や「絹川」の字があてられ、明治初期から「鬼怒川」の字があてられるようになったものです。(以上、「鬼怒川」wikiより)
私のような北関東に何の縁もないものにとって、最初に‘鬼怒川’に接するのは「鬼怒川温泉郷」です。若い時に観光旅行の手配担当だったこともあり、日光の奥座敷としての「鬼怒川温泉郷」については、いくらかの知識がありました。「鬼怒川」の上流域にある地域のことに過ぎないのですが、‘鬼怒川’と言えば、「鬼怒川温泉郷」のことぐらいしか思い浮かびませんでした。
趣味の郵便局めぐりを実施するようになって、茨城県結城市の絹川郵便局を訪問したころに、絹川=鬼怒川であることに、すごく驚いたことがありました。その後、2015(H27)9月の関東・東北豪雨において、鬼怒川中流域の常総市近辺での越流などの被害がメディアで流れたことで、鬼怒川は栃木県から茨城県西部を流れている河川であることを改めて認識した次第です。
もう一つ『富士川』についても、同様な感想を持つことがあります。
南アルプス北部の長野県・山梨県の県境付近を源流として、甲府盆地を南流して西八代郡市川三郷町と南巨摩郡富士川町の町境で笛吹川と合流する。ここまでを釜無川と呼ぶ。ここから下流を富士川と呼び、富士山の西側を南下して駿河湾に注ぐ一級河川である。(以上、「富士川」wikiより)
私たち静岡県民にとって富士川と言って一番に思い起こすのは、富士川河口付近右岸に位置する「旧・富士川町」です。今でもJR東海道線の富士川駅や富士川郵便局がありますが、この地域は、平成の大合併により08(H20)11.1に富士市に編入してしまいました。
そして、入れ替わるように山梨県南巨摩郡増穂町と鰍沢町が10(H22)3.8に新設合併して「富士川町」となりました。静岡県の「旧・富士川町」と山梨県の「富士川町」は、法律上はダブって存在しても何ら問題はないのですが、上手い具合に入れ替わりに成立しております。
結論として、「おいらせ」も「鬼怒川」も「富士川」も、その河川のどこをとっても、その名のとおりであり、間違えている あるいは、勘違いしているのは、こちら側の人間の方であるということです。
※写真は、上が鬼怒川ラインの紅葉。下が富士川橋と富士山。ともに、ネットから拝借しました。
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