1274.実録・変形性股関節症-その2-
続きです。この手術というのは、人工関節置換術のことです。
変形性股関節症では、上の骨と下の骨(骨盤側)の間にある軟骨がすり減って痛みを生じるもので、移動をするために歩くと痛むため、まさに‘歩きたくない’状態となっており、それを脱するための起死回生の手術です。
股関節周りの上の骨も下の骨も切り取ってしまい、チタン製の人工股関節に取り換えるもので、私が手術した15年ほど前でも月に3・4件はある、まあまあポピュラーな手術でした
現在では、もっとポピュラーになっているかもしれません。千原ジュニア・前川清・舛添要一などの有名人も施術済みのようです。
さて、手術後はどうなるのか?といえば、まずは痛みはゼロとなります。手術前には関節の軟骨がすり減って痛くて仕方がないところを、神経の無い人工物にしたのですから当然です。痛くも痒くもないのです。
その前に、リハビリが必要ですが、50代前半で受けた私の場合は、それほど大変ではありませんでした。歩くと痛くてたまらない状態を脱して、歩いても何しても不快であることが無くなったのですから。
それでも、健常者と比べると歩行に慎重になっており、駅の階段などでは必ず手すりにつかまります。躓いたり転んだりして、せっかく施術した人工股関節をダメにしてはいけないからです。歩行速度もゆっくりです。現在の速度は、健常者の8掛けくらいといったところでしょうか。
杖を突いて歩くと、だいぶカバーされます。私の場合、1本目の右足を手術しても左足がやや痛むため、それをカバーするために局メグ時には杖を使いました。ちょうど東京23区内や大阪市内などで徒歩にて局メグをした時期だったのですが、局メグ優先ということで、杖を付いて実施しました。一日20,000歩ぐらいになった日もありましたが、翌日に足が痛むとかは無くて、いわば順調でした。
今はほとんど杖を使っていません。使うのは、区役所で諸手続きをする際に、カモフラージュ的に使うぐらいです。一応、マイカーの助手席側に杖を備えてあります。
そもそも、どうして変形性股関節症になったのかと言えば、幼少期に股関節脱臼をしてしまっていたからのようです。今は乳児期のまだ歩行する前に股関節検査をするのですが、私の頃はそれが無い頃で、歩行し始めてから歩き方が少しおかしいと気が付き、地元の整形外科で処置をしたとのことです。
ギブスを付けていた時期があったことは、かすかな記憶があります。それで完治して通常の歩行になったのですが、歩行する前に脱臼を直していなくて歩行してからとなってしまったため、それが健全な股関節形成の妨げになったのかと、私は考えております。
私は男ばかり3人兄弟の三番目、すなわち三男でしたので、両親も子育てに油断があったのでしょう。今は決して両親を攻めることはしませんが、いい加減な親だったと嘆く時もありました。
今が良ければすべて良し。ということで、現在はそれなりにクオリティオブライフを送ることができております。
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